2012年3月1日から関西空港を中心に各地に就航予定のLCC(ローコストキャリア)「ピーチ・アビエーション」。そして2012年8月には「エアアジア・ジャパン」が就航し、年内には「ジェットスター・ジャパン」も就航予定。日本の空にとって2012年はまさに「LCC元年」と呼ぶに相応しい、格安旋風が巻き起こります!
目次
2012年国内線就航のLCC一覧
ピーチ・アビエーション
全日空(ANA)と香港の投資会社が出資する格安航空会社。関西国際空港を拠点に、日本国内、アジア各地への就航を予定。
エアアジア・ジャパン
全日空(ANA)とマレーシアの格安航空会社(LCC)「エアアジア」が出資。成田国際空港を拠点に、2012年8月に札幌(新千歳)、福岡、那覇を就航予定。
ジェットスター・ジャパン
日本航空(JAL)と三菱商事、カンタスグループ(ジェットスター航空の親会社)2011年8月16日に設立を発表した格安航空会社。2012年7月3日に国内線就航予定。就航都市は、東京(成田)、大阪、札幌、福岡、沖縄の5都市を予定。
そもそもLCCとは?
LCC=ロー・コスト・キャリア(格安航空会社)と呼ばれ、徹底的なコストカットで航空運賃を安くし、既存の航空会社よりも安い運賃をユーザーに提供できる体制を持つ航空会社です。
そのコストカットの手法は各LCCにより様々で、主要なものを以下に並べます。
- 機内食や飲料、荷物の預け入れなどが有料
- 機体あたりの座席数が多めでシート間が若干狭い
- 予約はウェブサイトのみ(電話受付はなし、もしくは有料)
- ボーディングブリッジ(搭乗橋)ではなく、タラップ(階段)にて搭乗
- 機材を統一して、整備やパイロットに関わる費用を圧縮
- 幹線の大都市の空港ではなく地方の空港を利用(発着料が安い)
1999年以降の規制緩和による新規参入航空会社
いずれの航空会社もサービスは、原則既存大手航空会社(JAL・ANA)とほぼ同等で、料金は大手よりも安く設定しています。国内線LCCの台頭で、独自のスタイルを打ち出せるかに注目が集まります。スカイマークは競合する成田空港や関西空港路線の運賃を、値下げやキャンペーンで対抗しているようです。
スカイマーク
スカイマークは、規制緩和による新規参入航空会社の第一号で、エイチ・アイ・エスの出資により1996年11月に設立。国内ではJAL・ANAに次ぐ路線を持ち、格安航空会社の老舗として、現在も新規LCCに対抗した運賃を発表するなど、大注目の航空会社です。
ソラシドエア(スカイネットアジア航空)
「ソラシドエア」は、2011年7月にスカイネットアジア航空がブランド名を変更して誕生しました。2002年に宮崎-羽田に就航して以来、2012年で10年目を迎えます。宮崎を中心に、羽田~九州各空港、那覇~九州各空港を運航しています。
スターフライヤー
北九州空港の移転に合わせ、2006年に北九州-羽田間で就航。黒の機体、全席黒の本革張りの座席などが人気。深夜・早朝便を設定しているのも特徴。
AIR DO(エア・ドゥ)
正式名称は北海道国際航空。AIR DO(エア・ドゥ)の「DO」は北海道の道(どう)と英語の動詞「DO」を掛けたもの。東京⇔北海道間の路線のみを運行。人気の「道民割引」は、北海道に在住・本籍があるか、勤務先の本社所在地が北海道であれば利用できる。
フジドリームエアラインズ(FDA)
富士山静岡空港の開港に合わせて新規参入したフジドリームエアラインズ(FDA)。静岡空港、小牧空港を拠点に運航。親会社は、江戸時代に廻船問屋として創業し、港湾物流などを手がける地元企業の鈴与。